昨年受けました、
ベテラン女性中医師の先生の講義
不妊症にある問題として二つの問題
『卵子の質』
『着床後の早期ロス』
について、所属しております学術団体の広報誌に投稿しましたレポートを
ブログを読んでくださる皆様にシェアいたします。
お子様をご希望されるにはお役に立てるかもしれませんが、基本的に研修ノートをベースとしておりますので、やや専門用語もございます。
ご不明の点は、お気軽にお問い合わせください。
(以下研修会ノートより) ↓
卵子の質の問題
卵子の質の問題は、卵子の酸化(タンパク質の変性)、卵子の老化(卵子の変化)に起因する。
具体的な変性、変化としては、
- 透明帯の硬化
- 細胞膜の硬化
- ミトコンドリアの老化
- 染色体異常
- 細胞質の変性
などが考えられている。
卵の質の改善方法としては、インターネットなどで様々な方法が喧伝されているが、
そもそも漢方薬は『多くの生薬の複合物』。
一個一個やるよりは、
『漢方薬で総合的にやる方が合理的で効果的』。
『臨床経験的卵子の質が懸念されるタイプ』について
漢方的体質について分類すると、
(A)陽盛陰衰
(B)陰盛陽衰
が有り、
(A)タイプ
陽盛陰衰とは、すなわち『女性のオス化現象』
- 排卵誘発やホルモンの補充を多く受けている
- 体格が良い
- 舌が赤い
などの特徴が見られる。
卵の質を改善するために特に低温期の漢方薬の服用が重要で、
血液の量を増やして、ホルモンバランスを整える漢方薬(土台をつくる)
潤いを補い、腎の力を強くする漢方薬(肝腎陰を補う)
パルミトレインの含有量の果実(抗酸化、卵子の老化を防ぎ、栄養を与え卵の質を高める)
血液の流れ良くして、血管をみずみずしくする漢方薬(活血化お)
などを中心に考えると良い。
特に、パルミトレイン酸は、酸化されにくく、体の隅々まで行き渡り、抹消の毛細血管をしなやかで丈夫にする。お肌の潤いを増やすのは勿論、子宮内膜を潤す、膣室を潤す、オリモノを増やすなど、体の外側から内側までを潤す働きが期待できる。
陰盛陽衰は、とても女性らしい。むしろ女性らし過ぎるタイプ。
- 肌はきめ細かくキレイ
- 目がみずみずしくてキレイ
- 声は小鳥のようにカワイイ
陰盛陽衰タイプに合う漢方薬としては、
血液の量を増やして、ホルモンバランスを整える漢方薬(土台をつくる)
身体を温めて、腎の力を強くする漢方薬(腎陽を補う)
ミネラル豊富なサプリメント(肝腎脾に帰経、卵への栄養与え、老化を防ぐ、質を高める)
血液の流れ良くして、血管に弾力をつける漢方薬(活血化お)
を中心に考えるべきである。
中でも、食用蟻含有サプリメントには18種類のアミノ酸、豊富な微小元素が含有され、特に亜鉛が豊富。亜鉛は『命の花火』とも言われ、体内の70種類以上の酵素がZnを必要とし、新陳代謝、免疫機能向上作用がある。
『着床後の早期ロス』については、
パート2
『着床後早期ロスについての漢方的見解』
をご覧ください。
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